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ドレンアップキットのエラーが繰り返し発生する原因は選定ミスだった|ダイキン業務用エアコンFAP71DC修理事例

Shaer
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はじめに

埼玉県内の保育園様より、業務用壁掛けエアコン「ダイキンFAP71DC」に取り付けられたドレンアップキット(OK器材製 K-KDU574LV)でエラーが発生しているとご連絡をいただきました。メーカーの訪問診断では「ドレン配管のつまり」が疑われており、配管洗浄のご依頼として弊社にお声がけいただいた案件です。

エアコンが使えない状態は保育の現場にとって大きな支障になるため、まずは応急処置を兼ねた現場調査に向かいました。

1回目の訪問:応急処置と現場調査

現場に到着し、ドレンアップキットの内部を確認したところ、水は入っていませんでした。しかしエラー表示はそのままの状態で、電源をリセットすることで一旦復旧しました。

配管洗浄自体は後日の対応となっていたため、その日はドレンアップキットのドレン排出口に断熱ドレンホースを接続し、バケツで受けることでドレン水が溜まらないようにする応急処置を行い、現場を後にしました。

2回目の訪問:配管洗浄を実施

後日、あらためて配管洗浄を実施しました。実際に洗浄してみると、配管に目立ったつまりはなく、水もスムーズに流れている状態でした。ドレンアップキットも元通りに復旧し、この日は問題なく作業を終えました。

3日後に再発

ところが3日後、再びエラーが発生したとの連絡が入り、すぐに現場へ向かいました。

配管が原因ではないとすれば、ドレンアップキット本体の動作に問題があるのではと考え、ディップスイッチの設定と、ドレンパン押さえ金具に記載されているエラー発生条件を確認しました。仕様を読むと、異常水位の状態が5分以上継続した場合にエラーを出す仕組みになっていることが分かりました。

そこで実際に水を注入し、水位の減り方を観察しました。結果、ゆっくりではあるものの水位は確実に低下しており、ドレンアップキット自体は正常に排水機能を果たしていることが確認できました。

原因の特定:高湿度時の排水能力不足

ここまでの調査から考えられるのは、高湿度の環境下で一時的にドレン排水量が多くなった際、排水処理が追いつかず異常水位と判定されている、という可能性です。

応急処置として、異常水位を検知しているフロートコネクタを抜き、エラーが発生しないようにしました。

決め手になったのは、同じ部屋にあるもう1台の壁掛けエアコンです。こちらには1ランク上のドレンアップキットが取り付けられており、そちらはまったく問題なく稼働していました。同一環境・同一条件下で片方だけにエラーが出ることから、原因は環境要因ではなく機器の能力差にあると判断しました。

結論:ドレンアップキットの選定ミス

カタログを確認したところ、エラーが出ていた機種の排水能力は12L/Hであるのに対し、正常に稼働しているもう1台の機種は24L/Hと、ちょうど倍の排水能力を持っていました。

以上のことから、今回のトラブルの結論は「ドレンアップキットの選定ミス」としてご報告しました。

まとめ・アドバイス

ドレンアップキットの機種選定では、揚程(どれだけ高い位置まで排水できるか)を基準に選ばれることが多いですが、それだけでは不十分です。実際の排水量を基準に選定しないと、機器自体は故障していなくても、高湿度時など一時的に排水量が増えるタイミングでエラーが多発することになります。

天井カセット形や壁掛け形の業務用エアコンにドレンアップキットを追加する際は、設置場所の湿度条件やエアコンの能力(馬力)に対して、排水能力に十分な余裕を持たせた機種を選ぶことが重要です。

よくある質問

Q. ドレンアップキットのエラーが出たら、まず何を確認すればいいですか?
A. まずドレンアップキット内部に実際に水が溜まっているかを確認してください。水がないのにエラーが出続ける場合は、フロートスイッチの誤作動や配線の接触不良、または今回のような排水能力不足が疑われます。

Q. 配管洗浄をしても改善しない場合、次に疑うべきポイントは何ですか?
A. 配管に詰まりがないことが確認できた場合は、ドレンアップキット本体の排水能力とエアコン側の実際の排水量を比較してください。特に高湿度環境や設置台数が多い部屋では、排水能力に余裕のある機種を選定できているかがポイントになります。

Q. ドレンアップキットを選ぶときに気をつけるべきことは?
A. 揚程だけでなく、排水量(L/H)を基準に選定することが重要です。同じ設置環境で能力に差のある機種を比較すると分かりやすく、今回の事例では12L/Hと24L/Hの差がエラーの有無を分けました。

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嶋守洋

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