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サーミスタエラーの原因と現場での診断フロー、試運転で冷える場合の考え方を解説した図

エアコンのサーミスタエラーとは?温度センサー異常の原因と現場での切り分け方法

Shaer
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エアコンのエラーコードを調べていると、「サーミスタ異常」「温度センサー異常」という表示を目にすることがあります。

サーミスタは比較的小さな部品ですが、エアコンの制御にとって非常に重要なセンサーです。

実際、ダイキンでは室内熱交換器を検知する「C4」、吸込空気温度を検知する「C9」、室外機では外気温度の「H9」、吐出管温度の「J3」、室外熱交換器温度の「J6」など、複数のサーミスタ関連エラーがあります。

ただし、ここで注意したいのが、「サーミスタエラーが出た=サーミスタを交換すれば直る」とは限らないという点です。

今回は、エアコン修理・点検の現場でサーミスタエラーが出たとき、どのように考えて切り分けていくのかを解説します。

そもそもサーミスタとは?

サーミスタは、温度によって電気抵抗が変化する電子部品です。

エアコンでは、この抵抗値の変化を制御基板が読み取ることで、「現在の室温は何℃くらいか」「熱交換器がどのくらい冷えているか」「圧縮機の吐出管温度が上がりすぎていないか」「外気温はどのくらいか」といった状態を判断しています。

エアコンで一般的に使用されるNTCサーミスタでは、基本的に温度が上昇すると抵抗値が低下し、温度が下がると抵抗値が上昇します。

なお、サーミスタは「熱電対」とは原理が違います。見た目は配線の先に金属製のセンサー部分が付いているものも多いため似て見えますが、エアコンではサーミスタの抵抗値を利用して温度を検出しています。

サーミスタエラーはなぜ発生する?

代表的なのは、次のようなケースです。

  • サーミスタ本体の故障・経年劣化
  • 配線の断線や半断線
  • コネクタの接触不良
  • 配線の短絡
  • 制御基板側の検出回路の異常

例えば配線が完全に断線すれば、基板から見れば非常に大きな抵抗値になります。反対に短絡すれば、抵抗値は極端に小さくなります。

基板が「通常ではあり得ない温度に相当する抵抗値」と判断すると、サーミスタ異常としてエラーを出すことがあります。

実際、三菱電機も温度センサー異常について、サーミスタ不良だけでなく、コネクタ接触不良、配線の断線・半断線、制御基板の検知回路不良などを原因として挙げています。

エラーコードは「サーミスタ系統がおかしい」と教えてくれているのであって、必ずしもセンサー単体の故障を確定しているわけではありません。ここは修理する側として重要なポイントです。

試運転で冷えるならサーミスタは正常?

ここが現場で少しややこしいところです。サーミスタ関連の異常が疑われるエアコンでも、試運転をすると冷房・暖房そのものは動作する場合があります。

だから、「ちゃんと冷えているから故障していない」とは判断できません。一方で、試運転は故障箇所を切り分けるための重要な材料になります。

例えば冷房試運転をして、室内機から十分な冷風が出ている。熱交換器も冷えている。吸込温度と吹出温度にきちんと温度差が出ている。配管温度も冷房運転として不自然ではない。

こうした状態を確認できれば、少なくとも冷媒回路そのものがまったく機能していない可能性は下がります。ここから「冷媒系統なのか」「温度検出・制御系統なのか」をさらに絞り込んでいきます。

「冷える」だけでは判断しない

ここも重要です。冷たい風が出ているからといって、冷媒不足ではない、とまでは断定できません。冷媒が多少不足していても冷風が出ることはあります。

そのため当社では、単に手を当てて「冷たいですね」で判断するのではなく、必要に応じて吸込温度・吹出温度・配管温度などを実測して状態を確認します。

冷房なら、吸込空気に対して吹出空気がどの程度低下しているか。暖房なら、どの程度温度が上昇しているか。さらに機種や症状によっては、運転電流や冷媒配管の状態なども確認します。一つの測定値だけではなく、複数の情報を組み合わせて判断することが大切です。

業務用エアコンは温度データを確認できる場合がある

業務用エアコンでは、機種によってリモコンの点検・サービス機能などから、各サーミスタが検出している温度を確認できるものがあります。これは故障診断で非常に役立ちます。

例えば実際の室温が25℃前後なのに、機械が明らかに不自然な温度として認識していれば、温度検出系統を疑う材料になります。

一方、家庭用のルームエアコンやハウジングエアコンでは、業務用ほど簡単に各センサーの検出温度を確認できない機種もあります。その場合には、試運転 → 実際の温度測定 → エラーコード → サーミスタ抵抗値というように、一つずつ切り分けていきます。

サーミスタそのものをテスターで調べる

サーミスタ本体を点検する場合には、テスターで抵抗値を測定します。完全に断線していればオープン状態になりますし、短絡していれば極端に低い抵抗値になります。

ただし、本当に判断が難しいのは、「完全には壊れていないけれど、抵抗値がずれている」というケースです。

その場合は、その機種のサービス資料などに記載されている温度-抵抗値特性と実測値を比較します。また、センサー部分の温度を変化させたときに抵抗値が正常に変化するかを見ることも、切り分け方法の一つです。

サーミスタを短絡させれば応急運転できる?

これはおすすめできません。サーミスタを単純に短絡すると、基板から見れば抵抗値がほぼゼロになり、正常な温度情報にはなりません。

また、仮に何らかの方法で正常値に近い信号を疑似的に作ったとしても、実際の温度変化を基板が把握できなくなります。

特に熱交換器温度や圧縮機吐出温度などは、単に快適性のためだけではなく機器を保護する制御にも使われます。温度検出を無効化した状態で運転を継続すると、別の故障につながる可能性があります。

したがって、こうした方法は通常運転を継続するための「応急処置」として考えるべきではありません。

サーミスタエラーでも基板故障の可能性がある

もう一つ忘れてはいけないのが制御基板です。サーミスタが正常でも、基板側の検出回路に異常があれば、正しい温度を読み取れません。

そのため、エラーコード確認 → 配線・コネクタ確認 → サーミスタ抵抗値確認 → 温度変化に対する抵抗値変化を確認 → 問題がなければ基板側も疑うという順番で考えると、原因を絞り込みやすくなります。

メーカーの案内でも、例えばダイキンのC4・C5・C9では想定部品としてサーミスタだけでなく室内機基板も挙げられています。

現場での診断フロー

  1. エラーコードと検出箇所を確認
  2. 配線・コネクタを目視確認
  3. 試運転して冷房/暖房能力を確認
  4. 吸込・吹出温度差、配管温度などを測定
  5. サーミスタ抵抗値を測定
  6. 温度変化に対して抵抗値が正常に変化するか確認
  7. サーミスタ正常なら配線・基板側をさらに点検

ダイキンの代表的なサーミスタ関連エラー

一例としてダイキンのルームエアコンでは、次のようなコードがあります。

エラーコード主な検出箇所
C4室内熱交換器温度
C9室内吸込空気温度
H9外気温度
J3圧縮機吐出管温度
J6室外熱交換器温度
J8液管温度
J9ガス管温度

機種によって内容が異なる場合があるため、実際の修理では必ず対象機種の資料・メーカー情報を確認します。ダイキン自身も、エラーコードの内容は機種によって若干異なる場合があると案内しています。

まとめ|サーミスタエラーは「エラーコードだけ」で判断しない

サーミスタは小さな部品ですが、エアコンの制御では非常に重要な役割を担っています。そして、サーミスタ系のエラーが表示された場合でも、サーミスタ本体、配線、コネクタ、制御基板など、原因はいくつか考えられます。

また、試運転で冷房・暖房が効いたからといって、サーミスタ系統が正常だとは限りません。逆に、試運転時の吸込・吹出温度差や配管温度などをきちんと測定すれば、冷媒系統と温度制御系統を切り分けるための重要な情報になります。

エアコン修理では、エラーコードだけを見て部品を交換するのではなく、「機械が実際にどう動いているのかを測定して原因を絞り込む」ことが大切です。

R&Cサービスでは、エアコンのエラーや「冷えない・暖まらない」といった症状についても、実際の運転状態を確認しながら原因を切り分けています。

参考:メーカー公式情報

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嶋守洋

R&Cサービス合同会社 代表 この度はR&Cサービスのホームページにご訪問いただきましてありがとうございます。当社はエアコンクリーニングだけに特化した「エアコンクリーニングの専門店」として、これまでに10,000台以上のエアコンのクリーニングしてきました。その実績を活かし、これからも豊富な経験とノウハウでお客様のエアコンをキレイにしていきたいと思います。また、万全のアフターサポートでご提供しております。エアコンクリーニングのことなら、ぜひ私どもR&Cサービスにご相談ください。

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