千葉県白井市・柏市・船橋市、東京都内で空調設備のメンテナンス・修理を行っているR&Cサービス合同会社の嶋守です。三菱電機のエアコン(家庭用「霧ヶ峰」・業務用「スリム」シリーズ)で「P8」というエラーコードが出て運転が止まってしまった、というご相談を現場でよくいただきます。この記事では、P8エラーの意味・主な原因・自分でできる確認と対処・業者に依頼すべきケース・修理費用の目安まで、実際の修理現場での経験を交えて解説します。
P8エラーとは?
P8は「配管温度異常」を示すエラーコードです。冷房または暖房運転中に、室内機の配管(液管・二相管)に取り付けられたサーミスタ(温度センサー)が検知する温度と、室温との差が異常に小さい、または大きい状態が続いたときに表示されます。
三菱電機のマイクロコンピュータ制御は、この温度差から熱交換がきちんと行われているかを常時監視しています。P8はコンプレッサーや冷媒回路に関わる異常を早期に検知するための保護停止であり、「様子を見れば直る」タイプのエラーではない点に注意が必要です。
主な原因
現場で実際に確認することが多い原因は次の5つです。
- 冷媒不足・冷媒漏れ — 配管の接続部(フレア加工部)や室内外機の接続配管からの微小な冷媒漏れが最も多い原因です。経年劣化のほか、開栓・移設工事時の施工不良で発生することもあります。
- 配管サーミスタの外れ・接触不良 — 温度センサーが配管ホルダーから外れていたり、経年で断線・接触不良を起こしていると、実際の温度と異なる値を検知してP8を誤発報します。
- 室内熱交換器の目詰まり — フィルターや熱交換器フィンにホコリ・カビが厚く堆積していると熱交換効率が落ち、温度差異常として検知されることがあります。分解洗浄を長期間行っていない業務用天井カセット形に多いパターンです。
- 配管の施工不良(配管長超過・キンク) — 新設・移設工事の際に配管が長すぎたり、途中で潰れ(キンク)が生じていると冷媒の流れが不安定になり、P8が出やすくなります。
- 室外機・室内機の基板不良 — サーミスタ回路や制御基板そのものが故障しているケースです。この場合は基板交換が必要になります。
自分でできる対処法
- ブレーカーの入れ直し(電源プラグを抜いて10秒ほど待ってから再投入)で、一時的な誤検知であれば復帰することがあります。ただし再発する場合は根本原因が残っているサインです。
- フィルターの目視確認と清掃 — 吸込みフィルターにホコリが厚く付着していないか確認し、掃除機やぬるま湯で洗浄します。ここまでは資格不要でご自身でも対応可能です。
- 室外機周りの障害物確認 — 吹き出し口が物でふさがれていないか、直射日光や輻射熱がこもっていないかを確認します。
これらを行ってもP8が再表示される場合は、冷媒回路や電気配線に関わる異常の可能性が高く、これ以上の分解・配線への接触は感電・冷媒放出のリスクがあるため絶対に避けてください。
業者に依頼すべき症状
- ブレーカーを入れ直してもすぐにP8が再発する
- 冷房・暖房の効きが以前より明らかに悪くなってからP8が出た(冷媒漏れの疑い)
- 室外機や配管接続部に油じみ(冷媒油の滲み出し)がある
- フィルター清掃・室外機周りの確認をしても改善しない
第2種電気工事士の資格が必要な配線点検や、フロン排出抑制法に基づく冷媒の取り扱いが必要な作業は、必ず専門業者にご依頼ください。
修理費用の目安
現場での実績をもとにした概算費用です(機種・症状により変動しますので、最終的には現地診断でのお見積りとなります)。
| 原因 | 対応内容 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 配管サーミスタの外れ・交換 | センサー固定・部品交換 | 8,000円〜20,000円 |
| 冷媒不足(軽微な漏れ) | 冷媒追加充填+漏れ箇所補修 | 15,000円〜40,000円 |
| 熱交換器の目詰まり | 天井カセット形分解洗浄 | 22,000円〜33,000円(機種・方向数による) |
| 配管の施工不良 | 配管引き直し | 30,000円〜 |
| 基板不良 | 制御基板交換 | 25,000円〜60,000円 |
出張診断費用は別途発生する場合がありますので、ご依頼時にご確認ください。
よくある質問
Q1. P8エラーが出てもエアコン自体は使えますか?
A. 保護停止のため、そのままでは運転を継続できません。無理に運転を続けると圧縮機など主要部品の故障につながる恐れがあるため、原因を確認してから運転してください。
Q2. 自分でリモコンをリセットしても直りませんでした。次に何をすればいいですか?
A. フィルター清掃・室外機周りの確認を行っても再発する場合は、冷媒漏れや基板故障など専門知識が必要な原因の可能性が高いです。無理に分解せず、専門業者に点検をご依頼ください。
Q3. 冷媒が漏れている場合、環境への影響はありますか?
A. エアコンに使われるフロン冷媒は温室効果ガスであり、フロン排出抑制法により漏えい時の適切な点検・修理が義務付けられています。放置せず早めの修理をおすすめします。
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